2. おへその病気

<臍肉芽腫・臍ポリープ>
 臍帯(臍の緒) 脱落後に臍に小さな膨隆がみられることがあります。多くは臍の緒がとれた後に感染したもので、数回の外来処置で治ります(臍肉芽腫に対する硝酸銀焼灼処置及び結紮処置)。なかには胎児期の遺残組織に関連するものがあり、その場合は処置により消失しません(卵黄腸管遺残や尿膜管遺残)。まずは超音波検査が必要となります。いずれもご相談ください。

<臍ヘルニア>
 臍がとびだしてくる状態です。生後2、3か月頃に最も大きくなり、多くは腹筋の発達とともに1歳頃までに約80%、2歳頃までには90%前後が自然治癒します。鼠径ヘルニアのような嵌頓を起こすことはほぼありません。1歳までは何もしないで経過観察し、自然閉鎖しない場合やでべそが残る場合に手術を行っていました。
 近年かつて行われていた臍ヘルニアに対する絆創膏療法が見直されてきました。スポンジとテープを利用した “圧締療法” は、なるべく臍に皮膚のたるみを残さないだけでなく、臍ヘルニアの早期閉鎖によい影響を与えている印象があります。多くの場合は数ヶ月で自然な形態で治ります。当クリニックで行なっておりますのでご相談ください。