8. こどものあせもについて

★「あせも」とは
 汗の出口が汗に含まれる塩分やほこりでふさがれて炎症がおこったものです。額や首のまわり、胸、背中などの汗が出やすいところに多くみられます。

★なぜ、子どもに「あせも」ができやすいの?
 汗は汗腺から分泌されますが、この汗腺の数は大人も子どももほぼ同じです。子どもは大人に比べ体が小さいため、小さな面積に汗線が密集したくさん汗をかいてしまいます。また、こどもは皮膚のバリア機能が未熟であり、大人に比べちょっとしたきっかけで、あせもや皮膚炎がおきやすいのです。

★冬の「あせも」について  
 日本の住宅は高い断熱・気密性により、さらには暖房器具の進化により室内なら厚着をしなくても十分快適に過ごせることが多いです。しかし、小さい子どもを持つ大人は「風邪をひいたら大変!」と心配し、厚着をさせてしまいがちです。その結果、「暑い」と訴えられない赤ちゃんは汗をびっしょりかき、あせもが発生しやすくなってしまいます。子どもの平均体温は大人より高めなので、生後3か月までの赤ちゃん以外は、「おとなより1枚少なめ」室内であれば、裸足くらいがちょうどいいです。

★家庭で気をつけること
 ・オムツはこまめにとり替える
 ・衣類は吸水性・通気性の高いものを選ぶ
 ・汗をかいたら、こまめに濡れたタオルでやさしく拭き取り、着替えをする
 ・大量に汗をかいたら、ぬるめのシャワーで汗を流し保湿をする
 ・エアコンや扇風機を使用し、適度な温度にする(夏は25~28度、冬は18~22度)
 ・頭にあせもが多い子供は、アイスノン枕を使用する
 ・処方された薬を指示通り塗る

★受診の目安
 ・ぶつぶつの赤みが強く、どんどん広がっていくとき
 ・皮膚がただれているとき
 ・かきむしりがひどいとき(とびひなどの感染症を引き起こすこともあります)

★清潔を保ち、保湿をしっかりするだけでも改善することが多い症状ですが、ホームケアが困難なとき、不安なときはお気軽にご相談ください!(小児科ナースより)